海と地上、海について判明しているのは5%のみ!
その5%を前編・後編に分けて、ゆる~くご紹介。
動画はこちら
『規模』- 表面でさえ、海の方が桁違いに広い!
海と地上で大きさ、広さを比較。
そして『海は5%しか判明していない』はちゃんと根拠がありますよ。
地上と海の大きさ
海と地上を合わせた、地球の全表面積は約5.1億km²。
陸地の表面積:約1.47億 km²
海洋の表面積:約3.6億km²
ノア「地球の表面」を直径30cmのピザと考えてみましょう





海 → 具材の部分
陸 → ピザのはじっこ(クラスト)程度の面積



意外にも皆さんが住む陸地はかなり狭いんです!



更に、生息可能といわれる陸地は71%しかありません
対して、海は表面だけで約70.8%と大きいのですが
海の中、深海はその上をいく規模です。
深海の広さ
深海の定義は水深200mより深いか、です。
深海は海洋の約95%。
つまり、地球の約66.5%が深海!



地球ってほぼ海みたいなものですね



水深200mは、一般的に植物プランクトンが光合成できる限界とされています
深海は太陽の光がほとんど届かない暗い世界。
『海は5%しか判明していない』
『5%』とはどうやって出した数字なのか。
2024年6月時点で、現代の高解像度技術(マルチビームソナー)を用いて
地図化された海底 から導き出した数値です。



かがくの ちからって すげー!
マルチビームソナーとは『音響測深技術』です。
送波器から扇状の音響ビームを海底に向けて 発信し
海底からの反射波を受信します。



電波の代わりに、『音の波』でマッピングですね
精度が高く、1度に広範囲を計測できますが
精度がいい分、費用も高いです。
たくさん未知を解明したくても、費用がかかってしまう上に危険。
そして
地図化は主に海底の形状に関するものであり
海洋生物や化学的特性などの詳細な探査はさらに限定的。



つまり、海は未知だらけということ!
『環境』- 過酷すぎる海のセカイ
深海は人類が住むには過酷な場所です。
『高圧』『低温』『光の届かない世界』だから。
『圧力』 – 指先にリンゴが2.5個?
地上の圧力は平均1013 hPa(ヘクトパスカル)
1平方cmあたり約1kgの重さがかかります。



大雑把に例えるなら
指先に大きいリンゴ(400g)が2.5個分のっているくらい
何故、地上の生物はそこまでの重力で歩いたり寝たり、生活できるのか?
それは、体の内側からも同じ圧力で押し返しているからです。
具体的には、体の中には空気や液体が満ちており、
それらが外からの大気圧と同じ圧力で内側から外を押し返しています。



そのため、大気圧の重さを感じずに済むのです
対して海では、水深10mにつき、1気圧ずつ増えていきます。
実際の水深10m では、大気圧 + 水深10m の気圧で『約2気圧』に。
(約 2026 hPa )



もっと深くに潜ってみましょう
地球上で最も深いと言われる、チャレンジャー海淵は海面から約10,935mまでの深さ。



圧力はシンプルに計算すれば、約1,094.5気圧



突然の問題!!!


リンゴ1個が400gだとすると
チャレンジャー海淵、約10,935mでの気圧は1cm² にリンゴ何個分がのしかかるでしょうか?



つぶれる。むり



ヒトの子なら、一瞬でぺちゃんこになってしまいますね
では、何故深海生物は無事なのか?
それは、体の内部に空気を持たないからつぶれないんです。
なので、深海生物を地上に連れてきてしまうと、眼球や内臓が飛び出したり、体が変形したり。
元居た場所とは違う見た目になってしまうんです。
気体の代わりに油を満たしている種も存在。
この油を『ワックスエステル』といい
名前通り、ろうそくの様な構造になっています。
『バラムツ』
バラムツはワックスエステルで浮力を調整しており
人間には分解が難しく、食べるとおなかを壊すので要注意!!
『深海の怖さ』- 致命的損傷と隣り合わせ
深海がどれほど恐ろしい場所なのか、恐ろしい現象の一部をあげると
- 体内の空気が一瞬で圧縮される
- 高圧神経症候群(HPNS)
- 気泡が体内で暴走(減圧症)
体内の空気が一瞬で圧縮
体内の空気が一瞬で圧縮されると、
肺・中耳・副鼻腔などがつぶれ、致命的損傷を負います。
高圧神経症候群(HPNS)
症状は吐き気 、めまい 、錯乱、筋肉のけいれん など。
150~180m以上深く潜水した場合、発症する可能性があります。
気泡が体内で暴走(減圧症)
症状はしびれ、麻痺、呼吸困難、意識障害 など。
高圧環境から急激に低圧環境へ移動した際に
体内で窒素が気泡となり、組織や血管を傷つけたり、塞いだりすることで発症。
『気温』- 冷蔵庫並だけ…ではない
2025年初夏、地上の平均気温は約15°Cです。
深海では平均温度が約4°C。
これは冷蔵庫並の寒さです。
地上は大気(主に窒素・酸素)と太陽の放射により
比較的安定した温度範囲を持ちます。
深海では太陽光が届かず、地球の内部熱や熱水噴出孔が主な熱源となっています。
この『熱水噴出孔』は生命の起源として有力な候補なんです。



まるで『海底の火山』みたいじゃないですか?


『暗さ』- 3つのゾーンに分かれるセカイ


海の中では、光は200~1,000mまでしかとどきません。
地上なら昼間は太陽。
夜は月が太陽の光を反射して、道を照らすほどの光があります。
発光源は海の中で光る生き物ぐらい。
つまり、すごく暗いです。
そんな海は深さと光のレベルに基づいて、3つのゾーンに分けられます。
1. フォティックゾーン
水深200mまでが、フォティックゾーン。
別名:サンライトゾーン。
まだ、太陽光が届きます
海面の0.1%のみですが。
2. ディスフォティックゾーン
水深200mから~1,000mまでが、ディスフォティックゾーン。
別名:トワイライトゾーン。
光がほとんど残っておらず、光合成ができない環境です。
3. アフォティックゾーン
水深1,000mからは、アフォティックゾーン。
完全な暗闇です。
発光生物が光源となっています
深海が青い理由
赤やオレンジなどの光が、水中で吸収されるからです。
光は色ごとに減衰スピードが違い
赤 → 橙 → 黄 → 緑 → 青 の順で届かなくなります。



すなわち、青色が最も深くまで届く色なんです。
本日の『かんそうぶん。』



罪人は海に沈めれば、万事解決ですね



もっと効率いい方法あるだろ



ぷ!
後編はこちら


参考文献(敬称略)
- NOAA『How much of the ocean has been explored?』2025年6月10日アクセス
- NOAA『How does the temperature of ocean water vary?』2025年6月10日 アクセス
- NOAA『How far does light travel in the ocean?』2024年6月16日
- NOAA『What is bioluminescence?』2025年6月10日 アクセス
- NOAA『Chemosynthesis』2025年7月18日
- UC Berkeley News『Flamingos create water tornados to trap their prey』2025年5月12日
- PNAS『Methane-powered sea spiders: Diverse, epibiotic methanotrophs serve as a source of nutrition for deep-sea methane seep Sericosura』2025年4月17日
- 環境省『生物多様性国家戦略 2023-2030』2025年6月10日 アクセス
- 環境省『第3章 海洋の生物多様性及び生態系サービス』2025年6月10日 アクセス





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